TBS系列ドラマ『下剋上受験』。受験というと、今は受験シーズン真っ只中。
タイムリーなドラマです。

「下剋上」というと時代劇に出てきそうな言葉ですが、“部下が上司を打ち負かし、
権力を取る”という意味です。

じゃあ、受験に対しての下剋上とは、何を指しているのでしょうか?
有名私立中学を受験するのは、良家の子女だという、暗黙の了解のようなものが存在します。
誰だって受験していいのです、何の決まりもありません。

ドラマのオリジナルストーリーのようなタイトルですが、本当の実話です。

2014年に産経新聞社より出版された桜井信一さんのノンフィクション小説「下剋上受験」。

桜井さん一家は、両親とも中卒、祖父母も中卒という小学校5年生の女の子。
お父さんは、社会に出てから「学歴」の壁を実感していたので、
娘にはそんな思いをさせたくないという気持ちで一杯です。
お母さんは、女の子だし、普通に学校に行って結婚すればいいという考えで、
受験には反対でした。

そんな環境の家庭だけど、お父さんは娘のために、
寝る間も惜しんで小学校の勉強をやり直し、ドリルを作り、
1年半1日も休まず父娘で勉強し、難関私立中学に合格。
名門私立中学は良家の子女だけのものではない、
そんな悪しき暗黙の了解に勝ちに行くという「下剋上」だったのです。

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ドラマ下剋上受験は実話だった

ブログをされていた桜井さんには、批判・中傷が届きます。
「うちの子が受からないのに、あなたの子が受かったのは、本当じゃない。作り話だ。」
そういった経緯もあり、娘さんの中学校名は明らかにされていません。

素敵な家族だと思いませんか?
こんなお父さん、こんな娘さん、どちらもなかなかお目にかかれない人です。

2014年産経新聞出版から単行本が刊行されたノンフィクション
小説「下剋上受験—両親は中卒 それでも娘は最難関中学を目指した
という長いタイトルの本です。。
2013年に、難関有名私立中学の受験を目指す親子の物語です。

下剋上受験の原作のネタバレ

東京の下町、団地に住む桜井一家。
どこにでもあるごく普通の家族である。
お父さん:桜井信一:
「団地の自転車置き場に長く放置されている古い自転車のような中年」

お母さん:桜井香夏子:
「シャッター商店街の中にあるラーメン屋の事情のようなオバサン。お洒落にも興味がない。」

娘:桜井佳織:
「団地の公園で遊んでいるその辺のガキの顔かたち、言動。」

両親だけでなく、祖父母も中卒という「生粋の中卒の子」。

そんな家族がどうして「難関私立を受けようという気になったのか」

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小学校5年生の夏、ポストに「無料」と書かれた四谷大塚(学習塾)
「全国統一小学生テスト」のチラシが入っていたので、
「無料」に引かれて気楽な思いで、佳織にテストを受けさせた。

その結果にショックを受ける父娘。
何と、26000人の中の20000番目くらいの順位だったのだ。
小学校では、そこそこの点数を取り、読書感想文も表彰されたりしていたので、
父の期待は大きく、結果に落胆は計り知れませんでした。
「このままだと俺達の二の舞いになる」「負の連鎖はどこかで断ち切らなければいけない」

その結果に、俄然やる気を起こした信一。
受験する娘のやる気が一番大切ですが、佳織もやる気を起こす。

一般の塾に通うこと無く、それからの1年半、難関名門私立中学:桜蔭中学校を目指して、
親子二人三脚で「親塾」の受験勉強が始まります。

そこは、中卒の信一。学歴だけでなく、昔の事は忘れているのが普通です。
信一は、自分が理解できないものを、佳織に教えるなんて出来ない、
寝る間も惜しんで一から小学校の勉強を繰り返し、自分のものにしていくという、
涙ぐましい努力をしました。
まさに、血が出る思いです。

ただし、最難関といわれる学校は学力だけで合否が決まるものではありません。
親の面接もあります。それがどこまで重要視されるのかは分かりません。

最初は反対だったお母さんも応援に回ります。

有名私立中学は良家の子女だけしか受験する資格がないという、
暗黙の了解のようなものがあるようです。
そんなことはないのです。
誰でもやる気になれば、受験出来るのです。
そんな悪しき了解への「下剋上」が桜井さん親子によってなされたのです。

「異常な努力は実ると信じていた」
「受験の神様はいると信じていた」
残念ながら、桜蔭中学校は不合格となりましたが、2番目の難関中学に無事合格。

桜井さんは問います。「この挑戦は正しかったのか、無茶だったのかどうかを。」
父さんは諦めたくない。
「安い給料の旦那と毎日ケンカしながら過ごす姿が目に浮かぶと諦めきれない」
「でもさ、こんなにかわいいんだ。とうさん、お前がかわいい」
「社会に出て、一度痛い目に会うより、たどり着く感覚を知るほうがいい」
これらの言葉に、信一さんの思いのすべてが集約されているような気がします。

文庫版には「桜井佳織より」が収録されています。
是非、娘さんの生の声を聞いてみたいと思います。

 

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